様々なジャンルでご活躍の方々をお迎えして、環境問題への取り組みや、エコな暮らしぶりについて伺う「Think Our Planet」。
今月のマンスリーゲストは、文化人類学者で、環境運動家としても活躍されている、 明治学院大学・国際学部教授の【辻信一さん】です。

Q、今、一番伝えていきたい思い。
今までの我々は、豊かさを追い求めることを宿命のように思い込んでいたけど、
明らかに破綻した。それを認めて、それに変わる物語を作って行かねばならない。
特に若者が中心になって作ってほしいし、それを僕らの世代が応援せねばと思う。
Q、GNH(国民総幸福)を提唱した国【ブータン】、行ってらっしゃいますよね。
首都ティンプーが都会化していて、大問題が起きています。
田舎に行けば行くほど、幸せ度が高い。お金があればあるほど、明らかに不幸。
田舎は、何よりも、人と人との繋がり、共同体の助け合い・支え合いが、しっかりある。
とにかく、よく笑い、遊び、歌い、踊る。よくお酒も飲むんだけど(笑)。
それから、自然の豊かさ。僕らが楽しんでいるモノの全ての源泉は、自然界です。
エネルギーは、太陽から。食べ物は、地球上の生き物。森が豊かだから、水も豊か。
伝統文化も守っている。子供達の目が輝いていて、
どうして“お金”=“豊かさ”と思い込んだのかが、不思議な位。
ブータンは、そうした“本来の豊かさ”を思い起こさせてくれます。
勿論、田舎にも問題はあるので、変わらなくて良いとは言いません。
でもブータンの人々は、その問題を解決するために、自然、共同体の繋がり、伝統文化を犠牲にしていない。
2割の人々の豊かさを支える為に、8割の人々が貧しい生活を強いられ、
地球環境をここまで追い詰めたような豊かさは、本当の豊かさではないですよね。
Q、辻さんの考えを具現化したカフェ【café slow(http://www.cafeslow.com/)】
豊かさを考える時に大事なのは、時間。いつの間にか、幸せでいる暇がなくなっていませんか??
今迄は、時間をお金に変えてきましたが、これからは、お金を減らしてでも、時間を取り戻さなければ。
僕は、あおのキーワード=“スロウ”を、色んな形で示していきたくて、
今から7年前、国分寺に【café slow】を作りました。
毎週金曜日は、後の“キャンドル・ナイト”に繋がる、暗闇ナイトをやっていたり、
オーガニックやフェアトレードの食事を出したり、地域通貨を試したりするなど、
実験室みたいに、色々な事をやっています。音楽もあり、踊りもある。
ここで色んなヒントを得て、暮らしに生かして下さい。
今は“スロウカフェ・ネットワーク”もできて、全国にスロウカフェ系のヒトがいっぱい出てきた。
大阪・長野にもあります。
是非一度いらして、色んなヒントをみつけて下さい。

Q、辻さんの、夢。
ハチドリですね(前回参照)。淡々と、水の雫を落していく。そんな風に生きたいです。
楽観的ではないけど、悲観していても仕方が無い。
希望は、若者・子供が中心になって、社会を作ること。
若者たちが、僕の夢を告ぐのが、僕の夢だな。
「幸せってなんだっけ」を、みんなの問いにしたいと思います。
辻さんの最新刊『幸せって、なんだっけ~「豊かさ」という幻想を超えて』(ソフトバンク新書)

辻信一公式HP『Slow is beautiful』はコチラ⇒http://www.sloth.gr.jp/tsuji/index.html